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住環境資料室

日本の気候と住環境 1)地域気候とシラス壁:盆地

日本の特徴ある気候と、住環境の関連についてのデータやレポートをご紹介します。


◆盆地の気候とシラス壁

日本の気候は、湿気が多いことが特徴です。

  1. 今回、高千穂では、ある大学に依頼して、日本各地の気候の特徴についてデータと解説をいただいました。
    日本の気候の中でも、盆地の気候は、夏は暑く、冬は寒いことで知られています。特に、夏は湿度が高く、蒸し暑いと言われています。
    このため、盆地の住宅では、様々な工夫が行われています。
    皆様のところではいかがでしょうか?

  2. 当社のシラス壁を、盆地の住宅に適用した場合の効果について、以下に記述します。これは、日本の気候すべてに当てはまることですが、特に盆地ということでご一読ください。


1.薩摩中霧島壁(シラス壁の中の内装用壁)

薩摩中霧島壁は次のような機能を備えています。

調湿性
室内の湿度を自動調整する機能です。
室内の湿度が高いときは、湿気を吸い込み、壁の中に吸着します。
また、室内の湿度が低いときは、壁の中に湿気がある場合には、壁から室内に湿気を放湿します。

吸湿性のデータとしては、完全に密閉された系で、壁4面と天井を薩摩中霧島壁で施工したモデルで実験すると、実験開始時の湿度が93%で、30分後には54%まで下がりました。実際の部屋では、完全密閉ということはありませんが、相応の効果を発揮することが期待されます。
また、放湿性のデータとしては、同様に完全密閉系のモデル実験で、実験開始時の湿度が17%で、35分後には25%となりました。

断熱性
薩摩中霧島壁は、多孔質のシラスを主原料としているために断熱性が高く、熱伝導率は0.17「W/(m・K)」で、京壁等と比較すると極めて低い数値となります。従って、外部の温度の影響を受けにくく、室内空調の効果は大きくなり、省エネエコに貢献すると考えられます。


2.白洲そとん壁(シラス壁の中の外装壁)

白洲そとん壁は次のような機能を備えています。

透湿防水性
白洲そとん壁は、上塗りと下塗りの2層構造からなります。このうち上塗りは透水性ですが、下塗りは透湿防水性を備えています。透湿と防水を両立させることは極めて難しく、スキーウエアなどのスポーツウエアでは、最新の繊維技術が用いられていることからもその難しさがわかります。

高千穂では、さまざまな工夫、試作検討の結果、下塗りで透湿防水性という両立し難しい性質を実現しました。このため、雨は、下塗りまでは、侵入しませんが、湿気の出入りは可能となっています。また、白洲そとん壁は薩摩中霧島壁と同様に調湿機能を持っています。高千穂では、これによる結露防止効果を、従来の縦断熱に対して横断熱と呼んでいます。


断熱性
白洲そとん壁は、多孔質のシラスを主原料としているために断熱性が高く、熱伝導率は0.20「W/(m・K)」で、モルタル等と比較すると極めて低い数値となります。従って、外部の温度を建物内に伝えにくく、薩摩中霧島壁と同様に室内空調の効果は大きくなり、省エネエコに貢献すると考えられます。


3.薩摩中霧島壁と白洲そとん壁を併用した場合

これらの内装用と外装用のシラス壁を併用した場合は、それらの相乗効果で、次の機能が大きくなります。但し、これは、内装壁と外装壁の間を構成している構造部材が、透湿性を有することが条件です。

調湿性
室内が極めて高湿度の場合、湿気は薩摩中霧島壁によって、吸収され、更に、中間の構造部材を通して、白洲そとん壁に下塗りに移動し、その透湿防水性から、上塗りを経て外部に排出されます。
断熱性
夏には、外部からの熱は、白洲そとん壁の断熱性によって、中間材に伝わりにくく、 伝わった熱も、薩摩中霧島壁の断熱性によって、室内に伝わりにくくなります。また、冬には、これと逆方向の熱が伝わりにくいので、室内の暖房効果が高くなります。



このように、薩摩中霧島壁と白洲そとん壁は、それぞれ単独でも、室内の空調効果を高く保ち、省エネエコに貢献しますが、これらの壁を併用すれば、その相乗効果で、更に大きく省エネエコに貢献できます

上記のようにシラス壁を用いていただくことで、冷暖房効果を高くすることができるので、夏、冬の気候が厳しい盆地の気候に適しているといえます。
もちろん、この効果は、盆地以外の地域でも発揮されます。

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